どのような本？

『イシューからはじめよ』は問題解決のための考え方についての本です。本質的な課題を見極めることの重要性、生産性を上げるための問題の見つけ型や取り組み方について書かれています。

感想・重要だと感じたこと

「考える」と「悩む」の違い

• 「悩む」とは答えのでない前提であり、「考える」とは答えが出る前提であるという明確な定義で違うものと区別されているのがわかりやすく面白かった。自身が考えているのか、悩んでしまっているのかに気付くきっかけになりそう。
• 大事なのは答えを出すこと。

インターフェイス設計との共通点

• 問題の本質を見極めるための仮説設定や検証にまず注力するというのが、インターフェイス設計やWebサイト構築の過程にもよく似ていると感じた。

定義が明快でわかりやすい

• 生産性について、分母にインプット（投下した労力・時間）、分子にアウトプット（成果）の形で明確に定義してあるところが面白かった。
• 問題について自身が言語化できないのであれば、それは明快に整理できていない気付きにつなげられそう。
• それぞれの章ごとの説明について、根拠が明快でわかりやすい。

比較の意義とメリット

• 「常識の否定から始まる」、「直観に反したものを探す」という点で、データを比較して検証することと、自身の独自視点の2軸で検証することの重要度が高そう。
• 「比較によって言葉に納得感が生まれ、論理を成立させやすくなる」という点で、比較がものごとの検証に有効な理由について、人間の脳の仕組みから解説されているのが面白かった。

フレームワークは万能ではない

• 自分の視点で考えて、判断することが大切。フレームワークは便利であるが、万能ではない。

今後に活かしたいこと

「答えを出す重要性の高さ」と「明快さの度合い」

• ものごとの重要性を計るときに、「答えを出す重要性の高さ」と「明快さの度合い」の尺度で考えることを意識してみたい。この本ではイシュー度という言葉で表現されている。
• 何に答えを出すのか、その必要性があるかを考えたい。
• 答えを出すこと。その意識を持つこと。

ものごとに効率的に取り組むには？

• 1つの方法に固執しない。停滞しない。
• 最初から丁寧にやり過ぎない。まずは60%の完成度で方向性が合っているかを見直す。完成度の追求は方向性が定まってからにする。
• 「10分以上真剣に考えて答えが出ないのであれば、それは悩んでしまっている可能性が高い」という考え方が特に印象的だった。こんなときはそもそもの前提を疑ったほうが良さそう。
• 「何がわかれば意思決定できるか」を明確にすること。そのための材料を集める。

ストーリーをベースにして「なぜ？」を繰り返す

• 誰かに何かを理解してもらうにはストーリーが必要。ストーリーが納得や共感につながる。
• ストーリーをベースにして「なぜ？」を繰り返し、根拠を検証材料とする考え方が参考になりそう。

自分の視点を加えた型をつくる

• 自分の視点を加えた型をつくる。これが最も強力とのこと。